地球温暖化現象により、夏の暑さは年々厳しくなっていきます。遮熱塗料は従来、主に屋根の遮熱に使われていましたが今では外壁へも遮熱塗料が使用されるようになっています。
遮熱塗料とは、塗料を塗るだけで太陽光を反し透過する熱量を減少させ、室内の温度上昇を抑え、夏期には冷房用のエネルギーを削減でき、電気料金やCO2削減にも貢献する塗料で省エネ対策にもなり需要は年々伸びてきています。
室内の温度が上昇するのは赤外線が原因ですが、この赤外線は太陽光のエネルギーの約50%を占めてします。残りは可視光や紫外線で、この中で熱を持つ赤外線が主な原因となるのです。 外からだけでなく、室内にある電化製品なども温度を上昇させる原因になっています。ただし太陽光と比較すると、その原因はわずかです。
赤外線は、太陽の高度により受ける量が異なります。高度が高い夏期は、高度が低い冬期に比べて、赤外線や紫外線が増加し温度が上昇します。その熱の原因となる赤外線を遮ることができれば、温度の上昇は緩和されるということになります。
遮熱塗料は、正確には太陽光を遮るというよりも、熱エネルギーの赤外線をある程度反射させ、直接的な影響をあまり受けないようにすることができる特徴を持っています。遮熱の機能を付け加えていない通常の塗料(塗膜)は、遮熱の機能を持ち合わせいないため、すぐに熱が内部に伝わってしまいます。
遮熱塗料について勘違いしてしまいがちなのですが、遮熱塗料はグレードがあるわけではありません。アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など各グレードの塗料に、遮熱する機能を付け加えたものを遮熱塗料といいます。例えば遮熱シリコン塗料であれば、遮熱機能をシリコン塗料に加えたもので、耐用年数や基本的な性能などはシリコン塗料と同じになります。
遮熱塗料には、外壁用だけでなく屋根用、アスファルト・コンクリート用、陸屋根・ベランダ用などの種類があります。外壁用の遮熱塗料は、熱遮蔽塗料との組み合わせで遮熱効果を高めることができたり、防音効果などもあります。熱遮蔽塗料とはセラミックバルーンを配合しており、塗膜による熱伝導率を低下させて断熱効果が得られるようにした塗料です。